私は、ロックフィッシュを始める前、渓流でルアー釣りをしていました。
その頃、気に入って使っていたルアーがハスルアーでした。
ハスルアーには三種類の大きさがあったと思います。
でも大きさだけで重さの種類は無かったと記憶しています。
ある時、渓流釣りをしていると、石の影の深みに魚影を発見しました。
すかさずキャスト、流れが早すぎて中々ルアーが深みまで沈みません。
こんな時、この大きさのもっと重いハスルアーがあったら...とくやしい思いをしました。
後日釣りの本を見ていると、自作ルアーの作り方の文字が飛び込んできました。
もしかしたらハスルアーも自分で作れる?色々な本を調べてみましたが、
(インターネットが無い時代)まったくでてきません。
しかたなく市販のルアーをたたいたり削ったりしていると、有る事に気ずきました。
それは、ルアーの金属は一種類では無いと言う事です。
全部メッキしてあるので気ずきませんでしたが、ステンレス、真鍮、銅、
など様々な金属が使われていました。
ステンレスはともかく銅や真鍮ならそれほど固くないので、
なんとか加工できるかもしれないと、ホームセンターに走りました。
ハスルアーは1.5ミリ真鍮だったので、2ミリの真鍮を買い、
さっそく何個かの試作品作ってみました。
真鍮はあまり固くなく、私のしょぼしょぼ工具でもなんとか形になりました。
これで流れの早い深みも攻められると思うと、思いは募るばかり、
後日あまり時間がなかったのですが、夕まずめだけでもと釣りに出かけました。
さっそくキャスト、気はあせって、初めての自作ルアー、どきどきです。
おっ、泳ぎはまずまずです、深みでスーっとルアーを送ってやると、
おおー、沈む沈む、と、ごっつ、当たり、かと思たら根がかりです、
調子に乗りすぎて沈め過ぎてしまったのです。
気を取り直し釣行、その日は2時間も釣りを出来ませんでしたが、
終わってみると5匹の山女と虹鱒を釣る事が出来ました。
自分の作ったルアーで、今まで釣る事の出来なかった所の魚を、釣り上げる事が出来て、
とても感激したのを思い出します。
ルアーを自分で作ると言うことは、色、型、重さ、大きさが自由に変えられると言う事なので、
次のシーズンの夢を見ながら、いろんなルアーを作るのは本当に楽しかったです。
それと当時、確かハスルアーは450円位?が、なんと一個100円以下で出来たのです。
初めてのハンドメイドでしたが、良い思い出だけ残ってます。
その後5〜6年間ハンドメイドのルアーだけで、渓流釣りをしてました。

15年以上前に作った物です。色とか模様はパッターン化してましたが、
ルアーの厚さや幅は色々作っていました。
浅いチャラ瀬でも1mmで作った物は軽くて、根掛かりが無く釣り易かったです。
もし要望とか有りましたら、作り方やノウハウ等も公開しようかな。